モブサイコを初めて読み進めてた時、第七支部編あたりの展開を「まあ超能力バトル漫画だからこうなってくるよね」みたいな“そのカテゴリのフィクション”を楽しむ方向で脳を切り替えて読んでいたので、霊幻が「大人になれなかった子供が超能力という厄介な凶器を振り回している」という異常事態を指摘したところではじめて「たしかに現実ならこれは異様な光景だな」と認識して、その瞬間一気に“フィクション”のフィルターを引っぺがされて“現実”視点にさせられた、あの感覚は衝撃だった
でもサスペンス映画ならサスペンス要素を楽しむぞという気持ちで見るしバトルアクション物ならバトル展開に面白さを期待するのは当然だと思うので、なんでもかんでも現実目線を持ち合わせて観るのも作品側がそれを要求するのも野暮だと思うんだけど、その点モブサイコはその後の霊幻がモブの力を借りてごり押しで丸め込むシーンがコミカル全振りなおかげで変に臭くなくて、読者に気持ちよく読ませるためのバランス感覚が凄まじいな…とこれは今読んでも思う
記憶消してモブサイコもっかい読みたいなと思うのはあの感覚もう一度味わいたいってのが一番大きい いい意味で期待を裏切られる感覚って初見でしか味わえないよね…
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